干物の焼き方、美味しい調理法
干物、一夜干しの焼き方
「強火の遠火」は本当?
焼き魚は「強火の遠火」と良く言われますが、それは、七輪を使って炭火で焼く場合や、業務用のコンロの場合で、輻射熱を利用できる場合です。
通常の家庭用ガスコンロや魚焼きグリルの場合、火力が強すぎることと、遠火にできにくい為、「強火の遠火」ならぬ「強すぎる火の近火」になってしまいます。
こうなると、魚は、表面は一気に焦げ付きますが、中は火が通らず、生焼けという状態になってしまいます。
では、七輪を使って焼くのが良いかと言うと、確かに、七輪で強火の遠火で焼くと見た目もきれいに、美味しく焼きあがりますが、七輪を使うのは、時間的なことや、住宅環境などにより難しいですよね。
やはり、手軽なのはガスコンロ!ガスコンロを使って魚、干物一夜干しを焼くときに、ちょっとしたコツで炭火で焼いたのと同じような、見た目もきれいで、美味しく焼ける方法をご紹介します。
(七輪がダメだと言っているわけではありません。あくまでもお手軽にガスコンロで美味しく焼くコツの紹介です。実際、七輪の炭火でゆっくり、のんびりと雰囲気も味わいながら、美味しく焼くのもたまにはいいなあと思います。)
ガスコンロ&焼き網がおすすめ!
ガスコンロで魚、干物を焼くときにまず思い浮かべるのが、焼き魚用のグリルだと思いますが、通常のグリルだと、焼き上がりが水っぽく、パリっとなりにくいことが良くあります。皮はパリパリ、身はふっくらと焼くには、昔ながらの、ガスコンロの上に置いて焼く焼き網がおすすめです。
焼き網にも色々な種類がありますが、遠火にするために、なるべくガスの炎から距離がとれる物を選んでください。写真のように、網に足が付いていたりする物がいいでしょう。通常の焼き網で、ガスの炎から距離がとれない物は、焼き網を2枚重ねて使う方法もあります。(2枚重ねて使用する場合は、不安定になりやすいので、注意してください。)
ガスの炎は中火~弱火で
ガスは火力が強いので、ガスの強火で焼くと干物の表面だけ真っ黒に焦げて、中には火が通っていない状態になります。
炭火での強火と同じにするには、ガスの場合、中火~弱火で十分です。
目安は、焼き網の底面に炎がつくか、つかないか位の炎の大きさです。
魚焼きグリルの場合は
家庭用ガスコンロの魚焼きグリルの場合、炎から近く、距離の調整ができないため、強火で焼くと、すぐに表面だけが真っ黒になってしまいます。
弱火で、ゆっくりと焼いてください。
グリルの下にひくと、遠赤外線を出し、パリっと焼けるというセラミック等の板状の製品を使うのも良いでしょう。
冷凍のまま
干物 海産物通販かすみ屋よりお届けする干物一夜干しは、冷凍状態でお送りしております。干物一夜干しを焼く場合、冷凍状態のまま、解凍せずに焼くことをおすすめします。
解凍することが悪い事ではないのですが、解凍状態が悪いと、身が水ぽくなり、美味しさを損ねてしまうことを、冷凍のまま焼くことにより防ぐことができます。
ただし、冷凍のまま焼くと、焼き上がりまでに時間が少しだけ多くかかります。解凍した状態から焼きたい場合は、事前に冷蔵庫でゆっくりと(半日~1日)解凍しておくことをおすすめします。
じっくりと焼く
干物一夜干しを焼き網にのせる前に、十分焼き網を加熱しておきます。網を加熱しておく事で、魚がくっつきにくくなり、ひっくり返す時の身崩れを防ぎます。それでも網についてしまうときは、少量の油や酢を網に塗ると良いでしょう。
開きの干物一夜干しは、まず皮の方から焼いていきます。
かれいや、イカ等の開いていない干物一夜干しは、皿に盛付ける表面を先に焼きます。
後は、じっくり、のんびりと焼けるのを待ちます。途中で焦って何回もひっくり返すと身が崩れてしまうので、ひっくり返すのは、なるべく1回だけにしましょう。
ひっくり返す目安としては、焼いていないほうの身がふっくらとしてきて、焼いている方の皮に焼き色がついてパリパリになったらひっくり返し、残りを焼きましょう。
焦らず、ゆっくり、じっくりと焼くのがコツです。
焼きたての熱いうちにいただく
なんといってもこれが一番重要!
焼きたての熱いうちに美味しく食べましょう。