遠赤外線が出るというゼオライトを試してみる

消臭石(ゼオライト)で焼き魚は美味しくなるのか?

消臭石

ホームセンターの調理器具コーナーに行くと、魚グリル用の消臭石(ゼオライト)を売っていますね。 あれは、どれくらい効果があるものなんでしょうか?早速試してみましょう。

試しに写真の商品(焼名人、参考価格398円)を買ってきました。 パッケージの説明によると主な効果は次のような物があるそうです。
遠赤外線の効果でふっくらと焼きあがる。
水を入れなくても良いので、焼魚がベチャッとならない。
消臭効果がある。等です。

効果を試すために、通常通り水を入れた場合と、消臭石を使った場合とで比較してみましょう。 条件が同じになるように、ガスの火力はどちらも同じにして試します。

アジの干物

先ずは通常通り、受け皿に水を入れて焼いてみました。 3分間の余熱後、火力を弱火にして焼きました。 調理に掛かった時間は身のほうを焼くのに11分、皮の方が5分。合計で16分でした。

焼き上がりはきれいですが、表面を触ると少し湿っているのが分かります。 食べてみると、後で述べるゼオライト消臭石で焼いたアジ比べて少し硬くふっくらとした 食感が失われているのが分かります。

アジの開き

皮のほうの仕上がりはご覧の通りです。 きれいな焼目が付いていますが、こちらも触ってみると少し湿っています。

受け皿に入れた水を計量してみたところ、最初600ccあった水が、調理後は450ccに減っていました。 調理中に水150cc分の蒸気に晒されていた事になります。
アジの干物自体の重さは、焼く前が71gだったのに対して、調理後は55gになっていました。 調理中に16gの水分が失われたことになります。

アジの干物4

次に、ゼオライト消臭石を使って焼いてみました。こちらも3分間の余熱の後、弱火で焼いて見ました。
調理時間は、身のほうを焼くのに8分。皮が4分で合計で12分。水を使った時と比べて4分短縮されました。

表面の仕上がりも、水を使った時のような湿っぽさはなく乾いているのですが、食べてみると 明らかにこちらの方がジューシーでふっくらと仕上がっています。
重さを量ってみると、調理前が70g、調理後は61gと9gしか減っていませんでした。 調理時間が短い分、水分が失われていないのです。

皮目もパリッと仕上がります

皮目もキレイに焼きあがっています。
箸でさわると、パリパリッと乾いた音がして水を使ったときとは明らかに仕上がりが違います。

仕事柄、商品写真の撮影等で七輪を使うことが多いのですが、乾いた音といい、ジューシーな食感といい、炭火焼に近い仕上がりです。

期待以上の効果があると言えるのではないでしょうか。 家庭用のグリルで、手軽に本格的な炭火焼に近い仕上がりで焼き上げることが出来ます。
ただ、敢えて一つだけ炭火焼との違いを挙げるとすれば、芳ばしい香りでは僅かに及びません。 この点では、まだまだ炭火焼の方が優れているようです。 とは言え、お手軽さを考えれば、十分な効果があるといえるでしょう。 今回試した商品の場合、398円で16回使えるそうなので、1回分僅か50円程で 美味しい焼魚を食べることが出来ます。

まとめ

これはいい!簡単に本格焼魚の美味しさです。